野菜中心の食事であっても、通常食と同様にアスリートのパフォーマンスが向上することが実証されています。

1.血行改善

動物性タンパク質に含まれる飽和脂肪は、血管を詰まらせ、激しい運動時の筋肉への酸素供給を妨げてしまいます。

2.筋肉量の増加

植物性の食事で血流が改善され、動脈が拡張することで、筋肉をより効率的に収縮させ、運動中のパフォーマンスを改善します。 

3.効率の良いエネルギー源

いかなるスポーツにおいても、ブドウ糖と精製されていない炭水化物(玄米やバナナ)は、アスリートにとって集中力を維持する最適なエネルギー源です。

 低炭水化物ダイエットでは、脂肪を素早くエネルギーに変換できないため、運動の効果が損なわれてしまいます。タンパク質(プロテイン)もカロリーの3分の1が燃やされ消費されてしまうことを考えるとエネルギー源として効率的ではありません。動物性タンパク質は主に脂肪とタンパク質で構成されているため、エネルギー交換の効率が良いとは言えません。その点植物性タンパク質は低脂肪であるため効率よくエネルギーとして変換されます。

4.回復を速める

炎症は怪我や感染症(また運動)など有害な刺激に対する体の反応で、腫れや赤み、痛みを引き起こします。
誰もが子どもの頃に「野菜を食べなさい」と母親から言われた経験があると思います。これは野菜が、腫れや痛み、病気の原因となる有害物質と戦う、抗酸化物質などを含んでいるからです。

植物には平均的に、肉の7倍の抗酸化物質が含まれています。つまり植物性の食事は怪我からの回復にかかる時間に大きな違いをもたらします。

アスリートであれば、痛みの軽減、筋肉の修復や回復力の小さな改善が大きな変化となって現れることを知っていることでしょう。

5.体脂肪を減らす

アメリカ国立衛生研究所(NCBI:The U.S. National Institute of Health)は睡眠や遺伝歴、アルコール摂取を要因として考慮する研究を行いました。5万人を対象とした研究で、ヴィーガンの人はヴィーガンでない人に比べて低いBMIであることが明らかになりました。

さらに1,110人を対象とした追加の研究で、植物性の自然食品を使った食事をした場合、食事制限をしない非ベジタリアンのグループと比べて、18週間で約2kgの減量の効果が現れることが証明されました。

65名の肥満体の成人を対象とした最後の研究では、植物性の自然食品の食事は、食事制限をしない非ベジタリアンのグループと比べて、大幅に体重を減量させ、そして、翌年も約4キロの減量が維持されたことが証明されました。

食事については様々な情報が溢れています。もしここまでの情報が信じられない場合は、ご自身で肉類を食べる生活と植物中心の生活を試して比べてみてください。肉類を食べる生活をしばらく続け、その後植物中心の食事をする生活をまたしばらく続けて変化を比べてください。また、体を鍛える人であれば、最善の働きをする食事をしていることでしょう。

なにはともあれ、肉の摂取量を減らすことはパフォーマンスの向上に大きな変化をもたらすと考えられるのです!

あなたの食事にもちょっとした変化を作ってみませんか?

 

参照:Barnard, Neal; Goldman, David; Loomis, James; Kahleova, Hana; Levin, Susan; Neabore, Stephen; & Batts, Travis. "Plant-based Diets For Cardiovascular Safety and Performance in Endurance Sports". US National Library of Medicine; National Institute of Health (NCBI). Jan 2019.

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Carlsen MH, Halvorsen BL, Holte K, Bøhn SK, Dragland S, Sampson L, Willey C, Senoo H, Umezono Y, Sanada C, Barikmo I, Berhe N, Willett WC, Phillips KM, Jacobs DR Jr, Blomhoff R. "The total antioxidant content of more than 3100 foods, beverages, spices, herbs and supplements used worldwide." NCBI. University of Oslo. Jan 2010.

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Written by Engineering Team

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